会社概要
私の実家は青森のリンゴ農家で、高校生のころからバイクを乗り回していました。東京へは、農業大学で農業の勉強をする、という建前で出てきましたが、実際にはバイクのレースをやるためで、バイトに明け暮れる毎日でした。そこで見つけたのが、たまたま近所にあったヴィンテージハーレーで有名なフリーダムでのバイトです。当時のフリーダムは、ハーレーのレストアだけでなくカスタムペイントショップとしても知られていて、代表の堀光一路さんはアニメの主題歌やCMソングの歌手としても活躍された芸術家でした。堀さんがエアブラシで描く似顔絵は本当に生き写しで、これは絶対に勝てないと思ったことを今でも覚えています。
塗装の技術も一流で、今のものより使い勝手の悪い当時の塗料で、素晴らしいカスタムペイントをされていました。そして堀さんは、聞けばいろいろなことを教えてくれました。フリーダムでアルバイトをしていたのは1年間たらずでしたが、その時に教えていただいた”下地をしっかり仕上げる”ということと、”手順で迷ったら少しでも仕上がりの良くなる方を選ぶ”など、堀さんの教えを今でも守っています。
その後、学校の卒業を待たずにレース用のFRP製カウルで知られるスポットFRPに就職しました。ここでは、型の基となるマスターを造るとともに、サーキットで破損したカウルを直したり交換するレーシングサービスを受け持っていました。スポットFRPで習得した技術は、今でもとても役に立っています。ですが、毎日FRPを扱っているといつも体がかゆく、それがつらくて25歳で独立して「夢工房ハイライト」を起こしました。
独立に際してはいろいろ迷いましたが、それまでに習得した技術と経験が生かせるよう、カスタムペイントとFRP製パーツの造形および修理を仕事の柱にしました。このとき、フリーダムの頃からおつきあいのあったパワーハウスの代表・中野鉄雄さんからお仕事をいただくようになり、その後もパワーハウスのカスタムマシーンはほぼすべて私がペイントさせていただいています。
パワーハウスのカスタムマシーンは、速くて運転しやすいだけでなく美しさも要求されていて、1台ずつ異なる色とデザインでペイントしています。中野さんが要求するレベルはとても高いのですが、それに長年にわたって応えることができたという自負があります。このホームページにも、塗装実績としてパワーハウスのカスタムマシーンの多くを掲載していますので、ぜひ参考にして下さい。
なお、写真はこれまで撮影した中で最もクオリティが高いバイカーズステーション誌の佐藤編集長からお借りしました。この場を借りてお礼申し上げます。